生命保険会社の課題と総合職の未来【今の営業スタイルは通用しない】

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現状、生命保険会社の総合職は年収や福利厚生などの待遇も平均以上あります。

ねおまさ
30代前半で年収1,000万を達成しました

一方で、コロナの影響によって生命保険の販売環境はどんどんと変わってきています。
しかも悪い方に。

そこで今回は、今後の生命保険販売や業界の動向、そして総合職の未来について解説します。

“本記事の内容”
  • これまでの生命保険業界の歴史
  • 生命保険業界の未来
  • 近い将来、ほとんどの営業社員は淘汰される
  • 未来を見据えた生命保険会社の総合職の生き方
本記事の信頼性

  • 生命保険会社に内勤として10年以上勤務
  • 営業部門と事務部門の両方を経験
  • 生命保険協会認定ファイナンシャルプランナーの資格保持

結論から先に言うと、業界全体はこんな動きになると予想されます。

  • これから商品的魅力が下がり、生命保険業界の売り上げ低下
  • 商品が売れないため、営業社員の退社が増加
  • 業績の低迷
  • 総合職の年収ダウン、リストラがスタート

考えただけでゾッとしますが、これが10年くらいかけて変化していくと思われます。

今はまだ平均以上の年収をもらっていて、雇用も安定している総合職ですが、今後はどんどん条件が悪くなると予想しています。それに対し、どう対応すべきかという話も含め、記事にまとめました。

それでは早速いきましょう。

これまでの生命保険業界の歴史

これまでの生命保険業界の歴史
今の生命保険の市場の土台を作ったのは戦後です。

戦後はたくさんの方が亡くなり、多くの未亡人が働き口を探して困っていました。
そこで保険会社は、未亡人を営業社員として雇うことで、雇用が安定しました。

それをきっかけに、日本では生命保険の加入が当たり前となり、保険大国日本と呼ばれるまで生命保険が普及しました。

ねおまさ
ちなみに、現在の生命保険の世帯加入率は約90%です。ピンとこない方もいるかもしれませんが、この数字はスマホの普及率より高い実績なんです。

その後、市場は飽和状態となり、生命保険が売れなくなります。

そこで生命保険各社は、死亡保障が売れないということで、年金保険や医療保険をメインに売り始めます。

年金や医療の方がニーズが高く売りやすかったこともあり、販売戦略を変えた会社も多かったですね。

生命保険業界の未来

生命保険業界の未来
これからの生命保険業界は、生命保険が売れなくなる様々な壁に直面しています。
大きく3つの壁があると考えています。

  • 電話離れ、LINE主体のコミュニケーション
  • リモート営業の普及
  • 商品の魅力低下と少子高齢化

これら3つを1つずつ解説していきます。

電話離れ、LINE主体のコミュニケーション

生命保険の営業は基本、電話でアポイントを取ることから始まります。
しかし、LINEが普及するにつれて、若者を中心に「電話に出ることが苦痛」という人が増え、メッセージ主体のコミュニケーションに移行しています。

https://toyokeizai.net/articles/-/389592

生命保険のアプローチに対し、電話だと断りへの反対処理で対応できますが、メッセージだと成り立ちません。

ねおまさ
メッセージだと返信が来てもスルーできますしね。

そもそもアポイントが取りにくいという時代になりました。

リモート営業の普及

コロナの影響もあり、リモートでの営業環境が整いつつあります。

移動せずに気軽に会えるといったメリットもありますが、対面と比べると資料の見せ方が難しかったり、ポイントが伝わりにくい、営業社員の熱が伝わりづらいなどのデメリットもあり、商談が決まらないことが増えています。

商品の魅力低下と少子高齢化

1つ目の商品の魅力についてから解説します。

商品の保険料を決める要素の1つに「予定利率」があります。

予定利率は、各会社の商品ごとに設定されており、パンフレットなどを見るとパーセントで表記されています。
この数値は、その商品からの保険料収入で、保険会社がどのくらい運用益を出せるかを示す数値になります。

  • 予定利率が高いと、見込める運用益が高いので、保険料を安く抑えて顧客に提供できる
  • 予定利率が低いと、見込める運用益も低いので、保険料を高く設定して顧客に提供する必要がある

ざっくり説明するとこんな感じです。

保険会社の運用は、国債などのローリスクな投資しかできません。
なぜなら、運用で損をして顧客に支払う保険金や入院などの給付金が支払えないという状況は絶対にあってはならないからです。

ねおまさ
ちなみに今の国債の金利は0.08%。預けていてもなかなか増えません。

<募集中の個人向け国債・新窓販国債【出典元:財務省HP】>
募集中の個人向け国債・新窓販国債
(2021年4月現在)

新商品を出しても保険料は高めの設定のため、ご加入は慎重に検討してください。

また、少子高齢化が原因で、販売する年齢層がどんどん減っている問題もあります。
営業社員の販売先の減少に連動して、業界全体の市場が徐々に縮小していきます。

<2018年度版 生命保険の動向【出典元:生命保険協会】>
2018年度版 生命保険の動向

近い将来、ほとんどの営業社員は淘汰される

近い将来、ほとんどの営業社員は淘汰される
上記で、生命保険の商品力が落ちていくことについて解説しました。
今までの主力商品では売り上げを維持することが厳しい状況になります。

そのため、死亡保障を売れる社員でないと生き残れない時代がすぐそこまで来ています。
年金保険に入らず投資をする人も、死亡保障だけは必ず生命保険会社から加入するからです。

ねおまさ
死亡保障は生命保険会社でしか売っていませんからね。

しかし、死亡保障メインで稼げる営業社員って実は少ないんです。販売するにはスキルが必要だからです。

なぜスキルが必要かというと、死亡保障は保険料を支払う人と、保険金を受け取る人違うため、両方に保険が必要だと納得してもらわないと契約にならないからです。

さらに、普段の生活には役に立たない実態のない商品なので、非常に売るのが難しい商品といわれています。

生命保険業界の未来はかなり厳しいものと予想しています。

未来を見据えた生命保険会社の総合職の働き方

未来を見据えた生命保険会社の総合職の働き方
今までの内容を踏まえ、業界の今後の動向を踏まえ、総合職としてどう働いていくかという話をしていきます。

今後、業績が落ちるにつれて、営業社員も減り、総合職の人員も削減されていきます。

それは急に始まるのではなく、年々、少しずつ変化していくと思います。

なぜなら業績が落ちても、保険会社には既存の顧客からの保険料収入があり、いきなり経営が悪化することは無いからです。
その代わり、緩やかな低迷を敏感に察知し、時代や環境に適応した働き方が求められると思います。

そのためには、副業で複数の収入源を確保しておいたり、転職するためのスキルアップなど行動しておくことが大切です。
また、会社にずっと残りたいのであれば、会社や部署に必要とされるキーマンになる必要があります。

まとめ:何が起こっても自分のポジションは守れるように備える

まとめ:何が起こっても自分のポジションは守れるように備える
今回は「業界の課題と総合職の未来」というテーマで解説してみました。
最後に今までの流れをまとめます。

【何かと売りにくい時代に】
・対面で会えないから売りにくい
・保険会社が運用益が出しにくいから保険料の高い商品が増えて売りにくい
・少子高齢化で提案する年齢層が減り、売りにくい

【今後の業界の動向】
・売れないから営業社員が減少
・会社の業績が低迷
・総合職のリストラの開始

【これからの総合職の生き方】
・副業
・転職に生かせるスキルアップといつでも行動する準備

今が安定しているからといって、何もしないでいるとリスクに対応できず後手にまわることになります。
時代の流れを読み、先手先手で生きていきたいですね!


【ご参考:生命保険会社への就職/転職におすすめなサイト】
取り扱っている案件が多いので、無難に大手がおすすめです。
取り敢えず登録しておけば、様々な業種の求人を見ることができます。

今回は以上です。ではまた!

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ABOUTこの記事をかいた人

外資系の生命保険会社に総合職として務める30代会社員です。 「生命保険|読書|タイ旅行(主にひとり旅)|ブログ」が好きなアラサーサラリーマンです。 たまに転勤がありつつ、仕事に忙殺されながらも自由に発信できるブログが好きで生命保険ネタを中心に発信しています。 「中立の立場から役立つ情報」をモットーに書いています。